居宅介護支援事業所のケアマネの仕事内容において、他と少し違う点は利用者が直接コンタクトをとってくるケースが少ないということです。
そのため、地域包括支援センターや他のケアマネ事務所や病院から引き継ぎを受けることがほとんど。
訪問前にやっておくべき仕事内容は事前情報をできるだけ集めておくことで、それにより初回面接もスムーズに進めていくことが可能です。
しかし引き継ぎのケースであれば、事前情報は自分が直接利用者や家族から聞き取りを行って得た情報ではないとの認識をしっかりと持っておきましょう。
引き継がれた内容を疑えということではなく、今、もたらされている情報は伝えた人の意図や価値観が含まれていることを念頭においておくことが重要です。
たとえば、思いますという言葉では主語を確認することがとても大切で、誰の発言か、誰の思いなのかということを見落としてしなうと、重要な事実が欠落してしまうことがあります。
また、客観的な事実なのか主観的な事実なのかの確認も必要です。
治療法が未確立の利用者の場合で考えると病気にかかったことは誰がみても客観的事実ですが、本人が何をしても無駄だから病院には行きたくないと考えることは主観的事実になります。
ケアマネにとってはどちらも重要な情報であり、まずは客観的事実をしっかりと捉え、その事実を本人や家族がどう受け止めているのかをみることが大事です。
また、主観と客観的事実の違いを意識的にわけて捉えることが専門職として成長していくには重要なポイントとなります。
とくに家族は自分の思いと利用者の思いを混在して話してしまう傾向にあるので注意が必要です。